参議院選挙を障害者政策の観点から考える ―― 各党の選挙公約をもとに 茨木尚子 / 障害者福祉
障害者政策の観点から、各政党の公約を点検したブログが紹介されています。
http://blogos.com/article/66408/?axis=g:0&p=1
是非お読みください。
自己責任が強調される世の中ですが、どの政党が誰にとっても優しい社会をつくろうとしているのかを考えてほしいと思いました。
以下に、ブログの最後の文章を貼り付けます。
****************
しかし現在、生活保護の扶養義務の強化が叫ばれるなか、障害者の地域生活を支える最後の砦も危うい状況にある。さらに与党である自民党の憲法改正案では、「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は互いに助け合わなければならない」と家族単位の相互扶助を明記している。
家族介護をこえて、一人の成人として社会参加するために、この半世紀以上、障害当事者が主張してきた「自立」生活の基盤が大きく揺らぐような事態が迫っているようにもみえる。障害者の親は一生、障害者の親として生き、成人した障害のある子を支え続けなければならないとしたら、将来この国では、希望を持って子どもを産み育てることができるだろうか。
「ある社会がその構成員のいくらかの人々を閉め出すような場合、それは弱くもろい社会である」
これは、1979 年の国際障害者年行動計画の一文である。障害のある人のみに関わらず、マイノリティーと言われるすべての人に対して、いまこの国はこういった社会に向かってはいないだろうか。本当に強い社会とは何か、有権者の一人ひとりが、この国のあり方について、選挙を通して向き合うことが求められているように思う。