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学生のブラックバイトは人生を棒にふる  あるブログの紹介。

ある人から紹介してもらった学生のブラックバイトの実態です。

飲食店などは特にアルバイトに依存して事業が成り立っているのだと思います。私達が安く飲んで楽しむ居酒屋や飲食チェーンなど、どこも同じような実態だと思うと心が痛みます。

労働者全体の賃上げでまともな飲食店でみんなが楽しめるような社会をつくり出さないといけないと思います。

http://divide-et-impera.org/archives/1279

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ブラックバイトについてのニュースを見たので、僕が学生の頃を思い出した。

学生時代と言っても、5年くらい前だけれどもその頃からブラックの問題は正社員や派遣だけでなく、学生バイトにもあったと思う。

一番印象に残っているのは、某飲食業チェーン店でバイトをしていた友人だけれども、二年くらいで逃げるように辞めた。
そこは前からバイトの扱いが酷いと有名で、フリーターによるユニオンから訴えられていたこともあったな。
バイトなのに残業も多く更にサビ残だったというひどい状態だったそうだ。
店舗数に比べて社員数が少なく、店舗運営の重要な部分がバイトに任せられていたそうだ。
その頃店舗には正社員はおらずバイトだけで回していた。
労働時間が長くそして残業代も無いのでひと悶着ありながらもやめたそうだ。

 

僕が辞めた某飲食チェーン店(フランチャイズ)でも似たような感じで、高校生は深夜に労働させられないし、正社員も雇う余裕もないので
大学生のバイトとフリーターに大きく依存していた。

高校時代バイトしていて、高卒後就職をするという事でバイトを辞めようとした子がいたのだが、
人出が足りないからよるだけでも出て欲しいという事でズルズルでて、そのまま睡眠時間が足りなくなり、本業のほうが疎かになり結局フリーターになってしまったというケースもあった。

 

塾のバイトで三ヶ月無給で働かされた友人もいたな。
昼夜逆転をして学業がおろそかになってしまう人もたくさんいた。
中には中退をしたり留年をしたりする人もいた。

もちろん、勉強が嫌いでバイトが面白いという事でそっちにウェイトをおいてしまう学生も多いのだけれども、
生活費を稼ぐために仕方なくって人も多かった。

僕も、奨学金をもらって親に渡しているのに仕送り0だったために、彼女(年上 今の妻)のうちに転がり込んで暮らしていた。
親の財布事情は乏しいのは知っているので学費だけでも払ってくれるのはありがたがったが、妹にはいろいろとお金だしているのがちょっと不公平だなとは思った。
僕も生活費を稼ぐためバイトはしていたが、結構な時間をかけても13万くらいしか手取りがなかったので、後ろ盾のない学生は生活キビしいだろう。

大学に行かなければ就職の選択肢が狭まるという事を考えれば多くの人の選択肢は大学進学一択になるだろう。
そのような背景なのに給与は下がっているし、仕事も厳しくなっていて、親もお金を出しづらくなっているだろう。

さらに安価な労働力に頼る企業側の思惑もあり、そのような苦学生も集めやすくなっている。

 

若い子は気楽でゆとり思考で生活しているなんて年寄りの偏見だ(そして愚かな若者⇒素晴らしい我々という図式を成り立たせるための願望だ)
就活に思い悩み心を病んでしまう学生も多く、後がない危機意識からブラック企業に就職しても必死に頑張ってしまう若者がおおい。
ちゃらんぽらんな若者が目立つから全員がそうだと思われがちだけれども、将来への不安は今の40代以上の人とは比べ物にならないプレッシャーを抱えていると思う。

だから、ブラックバイトでも頑張ってしまう学生が多いのだ。
でも、ブラックバイトで生活費を稼いで学業も頑張るなんて、綱渡りのようなものだ。
いっときの生活費を得て大学生活を維持できるかもしれないが、重要な学業の時間を削っており、
今を生きるために命を削る薬を飲むようなものだ。

バイトをしていて得られるのはちょっとした経験と賃金だけで、大学で学問に触れるという貴重な時間を無駄にしているし、
ヘタしたら就活の時間も単位も犠牲にしてしまうかもしれない。
そうなると結局ブラック企業にしか就職できず、人生の大部分の貴重な時間を棒に振ってしまう。

大学では余裕をもって学問に触れて趣味や何かで自分と向き合う貴重な時間だ。
労働をしないですむようにしたいところだ。